フェザールスタの肖像
何かの気配を背中に感じグイッと腰をもたれたと思った瞬間
「馬に乗れないのか、ならば…。」
ストン。急に視界が高くなる!

私はライオン顔の王子と一緒に馬の上。
ぎゅと腰を持たれ、私は横乗りのまま王子の胸の中。
王子の胸から甘いハーブの香りがして、闇の中の出来事を思い出し顔が赤くなる。

サラリと銀髪が私の顔に触れるの。
王子の体温が夜露の冷たさの中、伝わってくる。
馬が走る程、夜露を含みタフタのドレスが重くなる。
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