フェザールスタの肖像
私はエマの笑顔を見ながら、聞いてみたかった事を口にした。

「ギュスターヴに名前で笑われました、ナナてっ変な言葉なの?」

エマはクスッと鼻から抜けた様な笑い方をしてから、
「ギュスターヴ様もお一人が悪いですね……古代ルスタ語でナナは神とキスする者と言う意味があります。」

??? 悪い感じがしないけど…。
エマは解らない私に更に続けた。
「甘美なるくちずけをねだる者…キス魔とか色情魔などの意味で今は使われたりします。」

「ブッ!!何よ、それっ!」

ギュスターヴの嫌な笑い方を思い出して腹が立ってきた。

「まぁ余り怒らないくださいね。ギュスターヴ様の冗談ですよ。」

人を小馬鹿にした冗談なんて、たちが悪い~。

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