スキ☆キス
放課後、くつ箱のかげに隠れて標的を待つ。
しばらくしてほとんどの生徒が帰った頃、そいつはやって来た。
―ガコッ
標的…もとい、一琉は
自分のくつ箱を開けると一瞬驚いた顔をした。
くつの上には1枚のノートの切端。
そこには私の字でこう書いてある…
『エリちゃんを
避けている理由を教えて★』
我ながら完璧
きっとあいつはバカだから、私の友達が書いたって思うだろう。
でも一琉は手紙の内容を確認すると、それをクシャクシャに握り潰してゴミ箱に捨てた。
「ちょっ、えぇ!?」
思わず出てしまった声に、慌てて口をふさぎ、隠れる。
まさか捨てるとは思わなかったし…!
「………やっぱり、お前か」
一琉は目を細めてこっちを見ている。
やばい、バレてる…