スキ☆キス
「いやーありがとう
間に合った!じゃ!!」
「おう、ちょっと待てや」
とびきりの笑顔でお礼を言った後、家に入ろうとするとなぜか一琉に止められた。
「なに?あと5分で始まるんだけど」
「お前、人のことパシっといて何だよその態度は…
俺さまに礼の一つや二つあんだろーが?」
「だから、ありがとうって言ったじゃん」
「そんなん礼って言わねぇんだよ!」
いや、言いますよ
てか自分のこと棚に上げてよく言うよね
さっき私が自転車立てるの手伝ってあげた時は、ありがとうすら言わなかったのに。
…まぁ、私とコイツを比べるには一琉の精神年齢が低すぎる。
ここは私が大人になるしかない…んだよね?
私は一度深呼吸をして、一琉に告げた。
「じゃあお礼にキス…「それお前がしたいだけだろ」
それを…私の好意を、コイツはいとも簡単に踏みにじりやがった。