スキ☆キス
「だってよ」
ツッチーがボソッと言う。
ん…?
だってよ…?
「まさか…っ!」
ツッチーの言葉に違和感を感じ、辺りをキョロキョロと見回す。
ひょこっと電信柱の陰から同じ顔をした二人が現れた。
「クミタンっ達海っ…!
なっ…なななななななんでっ!?」
びっくりしすぎて、"な"を多く言い過ぎた。
「だってぇ、玖海、ストーカーのプロだしぃ?」
「それにぃ、俺、その双子だしぃ?」
いや、そういうことを聞いてるんじゃなくてさ…
「今日、帰る時エリリンぼーっとしてたからぁ、事故って死んだりしたら大変だなぁと思ってぇー、心配して後つけてたらタツミンとこの人も着いて来ちゃってぇー」
「そしたらなんか色々あって俺と玖海がモメてる間に、気付いたらツッチーがおいしいとこ持ってってたって訳」
「らしいぞ」
よくわからないけど、よくわかった気もする。
とにかく、私は今からこの3人に話をしなきゃならないってわけだ。