スキ☆キス
恋の自覚
「まじ帰ってる途中に仁篠いたからビビッたし。
俺んちさ、ここの近くなんだ」
「へぇ、そうなんだ」
「うん」
「……………」
沈黙が来る
足達くんは相変わらずにこにこしたままだけど
なんだか気まずい。
もう、早く帰ろう
また来た道を戻ればいいや
「あの…」
「俺、転校してった後も
ずっと仁篠が好きだったんだ」
「えっ」
ほんのり顔を赤くして、下を向く足達くん
噂では聞いてた
聞いてたんだけど、まさか…
本当、だったの?
「忘れらんなくてさ…
仁篠も、俺が好きなんだろ?」
……………
じっと目を見つめられる
「へ?」
きっと、今の私の顔は口がぱかんと開いていて
よくいう"アホ面"って奴だと思う
「え、いや待って
どこをどのように勘違いしたらそのような考えに…?」
全く、訳がわからない