スキ☆キス
「手ぇはなせ、クソ野郎」
ボソッと低い声が聞こえたと思ったら…
―ドカッ
「ゔっ…!?」
足達くんの背中に黒い円形の物が勢いよくぶつかった。
その衝撃で、私の肩から手は離れ、と同時に前に倒れこんでくる足達くん
「ひいっ!」
私はそれを直ぐ様よけた。
そのせいで足達くんは、地面とキスをしていた…。
「無事か、バカ女」
声のした方を見るとそこには…
白馬に乗った王子様…ではなく
自転車に乗った一琉様がいた。
「えっ…?」
ゴシゴシと目をこする。
ちょっと、待ってよ
私、目おかしくなった?
なんでだろう…一琉の周りだけ、キラキラ光って見える。
「おい?」
「あんた、蛍光塗料でも塗ってんの?」
「ハァ?」