スキ☆キス
だって、おかしいよ!?
こすってもこすっても、見える景色は変わらないの
「…ウッ……なんだよ…お前…?」
私の目がおかしくなっている間に敵は回復したらしく、ムクリと起き上がる。
「あ?お前こそなんだよ、やんのか?」
「…柔道黒帯のこの俺を、なめてもらっちゃ困るな」
一琉の挑発に、足達くんがかまえる。
「ハッ、んなハッタリ通用するわけ…」
「確か、足達くん中学の時柔道部の部長で、高校も推薦入学だったって噂で聞いたことある」
「……………」
一琉はチラッと私を見て、自分の後ろを指差す。
「乗れ」
「え、あ、うん」
大人しく乗ると、一琉はペダルに足をかけた
えっ…まさか逃げんの?
「逃げるのか?」
「ハッ、なっ何言ってんだてめぇ
この俺が逃げる!?ふふふふざけたこと言ってんじゃねぇぞバーカ!!!」
うわぁ、確実に動揺してる