スキ☆キス
「ねぇ、エリ
どっか寄ってかない?」
トントンと美奈が私の肩を叩く。
「あっ、うん!そうだね!」
私たちはそのまま、近くのファーストフード店に向かった。
「お会計、350円になります」
店員さんが営業スマイルでにっこり笑う。
私はお財布からお金を出して渡すと、頼んだ物を受け取った。
「あれ?何か落ちたよ」
私が席に着くと、少し遅れて向かいに美奈が座る。
美奈の手には1枚の写真
「あ、それ…」
ずっと、お財布に入れてた
偽ストーカーさんが撮った写真に、たまたま紛れていた一琉とのツーショット写真。
「これ、一琉とエリだぁ」
美奈はそれをじっと眺める
その目に、何か、嫌な予感を感じた。
何かわからないけど、すごく…
「ねぇエリ、この写真、くれない?」
胸が、ざわざわする。