スキ☆キス
「もう、やめてよ…」
気付いたら、口から出ていた。
一琉と美奈の所に、ツッチーが話しかけに行くのを
遠くから見てた、ずっと。
最初は黙って聞いていたけど、もう、耐えられない。
「なんで、余計なことするの?」
聞きたくないことまで、聞いてしまった。
『許せないよ!!!』
美奈は今でも、私のことを許してくれていなかったんだ。
「エリ、あたし…」
「ごめん、全部私のせいだ」
私のせいで、美奈にあんなことを言わせてしまった。
それが、物凄く辛い。
ツッチーだって、私が素直にならないから、あんなことを言ったんだ。
全部、私が悪い
「本当に、ごめんね」
何度謝っても、何度頭を下げても、足りない
「…悪いけど、佐川とお前、帰ってくんねーかな」
一琉が、美奈とツッチーに向かって言う。
「俺、コイツと話がしたい」