スキ☆キス
「エリリンが次に好きになる男はぁ、イッチー以上の男じゃなきゃだめなんだよぅ」
「え!なに俺イッチーに負けてんの!?」
「そんなの聞くこと自体が間違ってるよぉー」
達海の唸る声が教室に響く。
一琉以上の男なんてきっと山ほどいるよ
達海は…どうかわかんないけど
でも少なくとも私は、今までの私は、間違いなく一琉が一番だったんだ。
「よし!じゃあイッチーのことは俺が忘れさせてやるぜ」
そう言って親指を立ててウインクをする達海
「断言するけどぉ、タツミンにそんな能力はないよぅ」
それをサッと流すクミタン
本当に…忘れさせてくれたらいいのに
―ガタン
私は勢いよく椅子から立ち上がった。
「エリー…?」
「達海!キスしよう!!」
「はぁ!?」