スキ☆キス
 


「じゃあ俺が一人で行ってきてあげよっか?」

「あー、その必要はないよぉ」



カチカチと携帯をいじりながら、送信完了の画面を私たちに見せる。



「もう、呼んじゃったからぁ」



いつの間に、メアド交換したんすか



―ガラッ



そして1分もたたないうちに、勢いよく教室に入ってきたストーカーさん。



「玖海くん!用事って何!!?」



うわぁ、駿足。



「残念だけどぉ、用事があるのは玖海じゃなくてエリリンだよぅ」

「え…?」



クミタンはそう言って私を指さす。

その指の先をたどって私を見るストーカーさん…



「………………チッ」



えぇぇえ!!!

なんかごめん!!!!


ストーカーさんはクミタンに聞こえないように斜め下を向いて舌うちをすると、私の方へと近づいてきた。



「で、なに。用事って」



ちょっ…

クミタンの時と随分態度違いません!?



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