スキ☆キス
「おい」
帰ろうとしている槌谷くんの肩を一琉が掴んだ。
「何」
「どーでもいいは
ねーんじゃねぇの?」
それから二人の睨み合いが始まった。
「あの二人、仲悪いんだ」
達海がボソッと耳打ちした。
しばらくすると、槌谷くんはフッと笑って一琉を見下した。
「長々と人の話聞いてる暇あんなら1秒でも多く勉強したらどうなんだ?バカなんだから」
「……はぁ?誰がバカだって?」
「わからないのか
そこがバカだって言ってんだよ。」
「…ってめー!!!」
私から見ても、一琉からはバカな雰囲気が出ていた。
だってバカじゃなきゃ、初対面の人になかなかあんな態度なんかとれない。