スキ☆キス

本当の友達

 


放課後、窓の外に、一人で帰るエリリンの後ろ姿を見つけた。

隣にいるイッチーの顔を見ると、なんだか無性に悪戯心が騒いだ。



「あー!エリリン男の子に絡まれてるよぉ?イッチぃー」



俺がそう言うと、イッチーはピクッと耳を揺らして

それでも消して外は見ない



「あ?……お前が行けよ」



なんで、俺が?



「玖海ぃ、別に人がどうなっても自分さえ良ければいいんだよねぇー」



これは俺の本心だ。

たとえ本当にエリリンが悪そうな奴らに絡まれていたとしても、俺は気にもとめないだろう



「は?お前、そんな奴じゃねーだろ」

「…悪いけど俺はこんな奴だよ」



俺は、こんな奴なんだ。

他の人になんか興味ない
自分にさえも興味がわかない

あの人さえいればそれでいい



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