スキ☆キス

　


朱里さんの思ってた好きと
俺が想ってた好きは違った

俺が勝手に空回りして、浮かれて、勘違いしてただけ。



朱里さんには恋人がいたんだ。



あぁ、どうせ俺のことなんか本気で好きになってくれる人なんかいないんだって、そう思ったらなんか虚しくなって。

なら誰にも好きになられないでいいし、別になりたくもないと思ったんだよ



だから、俺はまた前の俺に戻った。



「だってこんな女々しい奴だったら、誰も好きになんないでしょ?」



どうでもいい

周りのこと全てが

自分のことすらどうだっていいんだ



「朱里さんがいてくれれば、それでよかったのに…」










足元を見ながら、クミタンが話す

そんな…ことがあったんだ。



「…あの……
あのさ、クミタン…」