スキ☆キス
 


「断る!!!!」



急に大声で、一琉が叫んだ。



「………ふーん」



それを聞いたクミタンは、なぜかニタァっと笑った。

そして、よく聞き取れなかったけど…

小さく、ボソッと



「やっと気付いた」



と呟いた。

そして今度は私の方を向いて、さっきとは違う笑顔でニッコリ笑った。



「俺、エリリンが好きだよ
だってぇー、エリリンは玖海の親友だもんっ!」



出会ったばかりの時を思い出す



『クミタン、エリリンと親友になったぁー』



あの時は、クミタンのこと女の子だと思ってたんだっけ…

でも本当は男の子だった

それでも女の子だって、男の子だって、友達だっていうのは変わらない



「うん、私も好きだよっ
大親友だもんね!!」



ふふふふ、と二人で青春ごっこをしている中



「…………は?」



一人の男だけはなぜか目を見開いて固まっていた。



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