スキ☆キス
 


「っ、みたいってなんだよ…ばっ、バーカ!」

「そっちだって!らしいとか使ってたじゃん!!」



結局は、どっちもどっち。



「あ、そーだ
私さっき嘘ついた」

「っ…あ?」



まだすこーし顔をほんのり赤くしたまま、一琉が私を見た。



「誰ともキスしたいと思わなくなった、って言ったけど…」



顔を上げて、一琉の目を見る。



「今、すごく
一琉とキスしたい」



スキだから、キスがしたい。


そう思うのは自然のこと

そう思うことが自然なこと


その思いに
やっと、気付いた。



「…ほんとバカだな、お前」

「なっ…人がせっかく勇気をだして言ったのに…!」

「ま、俺も同じか」



そういって一琉が私の両肩にそっと手を置く。



「俺も、お前と同じこと思ってた」



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