スキ☆キス
ドキドキする
キスは初めてじゃないのに
気持ちが通じ合っているってことが、こんなに幸せなことなんて
熱をおびた一琉の目を見て、私はそっと目をとじた。
「…路チューかよ、かっこいーな」
「「え」」
目を開けて辺りを見渡すと、似合わない単語を口にしたツッチーが、腕を組んで立っていた。
「よっ色男!」
「アツイねぇ!」
続けて達海とクミタンが騒ぐ。
なんで、3人がここに…!
「…まぁ、祝福の代わりに自転車塗り変えてやっといたから」
そういってツッチーは顎で自転車をさすと、いつの間にやったのか
一琉の自転車は綺麗に蛍光色で塗られていた。
「これで夜道も安全だよねー」
「いい加減悪趣味なアニマル柄も卒業しなきゃだしねー」
双子はペンキのついたハケを持ちながら、もう片方の手で汗をぬぐった。
変なとこで、気の合う二人
「お前ら…」
一琉はというと、獣のように表情をみるみる変えて
今にも三人に襲いかかりそう…