スキ☆キス
 


「まぁまぁ、邪魔して悪かったね」

「俺たちはいないものと思って、続きをどうぞ」



そう言って達海とクミタンは同時に片手を前に出す。



「お前らなぁ…!」

「…しないなら、俺がするけど」

「……………」

「……………」



…っはぁあ!?

何言っちゃってんのツッチー!!

思わずみんな固まっちゃったじゃん!!



「なんでお前なんかとさせなきゃなんねーんだよっ!?」

「じゃあ俺ならいー?」

「駄目に決まってんだろうがぁ!!!」



一琉の怒りの矛先が、ツッチーから達海に向けられた。



「あ、超いい声の、超珍しい名前の奴が歩いてる」

「「ドコっ!!?」」



突然、ツッチーが指差す先に、双子は釘づけ。

ってか…珍しい名前って、なんでわかんの。


ばればれの嘘に、すこし笑えた。



「おい」



隣にいる一琉が私を呼ぶ。


「え?」



誰も見てない隙に、私たちはそっと



キスをした。





― END ―



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