スキ☆キス
「あーぁ、今せっかくいい所だったのにー
ツッチー空気読もーよー」
手をブラブラと左右に振って達海が言う。
「なっ!違うの槌谷くん、これは…」
そう、無意識!ってか不可抗力!?
だってもし、目の前に大好物の唐揚げがあったとしよう
それを食べていーよって言われたら、迷わず食べるでしょ!?
つまりそれと一緒!
「別に、お前らが何してよーと関係ないし。俺に言い訳しなくていー」
あ、そっか
槌谷くんはそういう人なんだっけ
「いや、でも言い訳じゃないしっ…」
―バタン
言ってる途中で、槌谷くんが自分の靴箱を閉めた。
「邪魔して悪かったな。
でも、お前らは俺の邪魔もしてたわけだ。
だからお互い様っつーことで
…どーぞ、続けて下さい?」
なんでもないようにサラッと言って、槌谷くんは帰って行ってしまった。