スキ☆キス
 


なに…あれっ……



「どーする?再開しちゃう?」

「しちゃいません!!!」



私は達海を睨みつけると、鞄を肩にかけて大股でズンズンと歩き出した。



「うわ、待てよエリーっ」



槌谷くんって、なんか人を見下してる。

いかにも他人には興味ありませんって顔して。

どうにかして、あの曲がった性格を変えてみたい…。










―カタンッ


「何読んでるのーっ?」



次の日、図書室にて。

槌谷くんをさがし回ったせいで、軽く息切れがする。

だって槌谷くん滅多に教室にいないし、何処にもいないんだもん。

私は槌谷くんの目の前の席に座ると、読んでいる本を覗き込んだ。



「…話す時間が、もったいねー」



そう言ってる間に、ペラッと1ページを捲る。



「もしかして…変な小説だから内容が言えないとかぁ?」

「てめーと一緒にすんな、欲求不満」

「んなっ…!」



誰が!欲求不満よ!?



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