スキ☆キス
 


「あんたさぁ…俺とキスする?」

「……………」



目線を合わせないまま、何でもないことの用に言うから

その言葉の意味を理解するのに時間がかかった。



「っえ!!?」

「そしたらあんた、俺に興味無くしてくれんだろ?」



槌谷くんの視線は相変わらず本棚に向けられたまま。

…なんでだろう

いつもと違う…この感じ。

ドキドキ、しない。



「嫌だ、絶対しない」



嫌…

だって、嫌なんだもん



「槌谷くんには、どーでもいいって思いたくない」



なんでだろう

だってなぜか、この人に興味を持ってしまった。

唇が好みとかそーいう理由じゃなくて、ただ単純に"槌谷健人"っていう人に興味があるんだ。



「…俺は、思ってるよ
あんたのことどうでもいいって」



知ってる

前、聞いた…



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