スキ☆キス
 


「ってかクミタン、なんで私がボディーガードしてるの知って…」

「えー、だってぇイッチーのことは何でも知ってなきゃやだもんっ」



絶対、昨日も私たちの後つけてたな…



「昨日、お前が帰ってからずっと非通知から電話が来て…」



一琉が見せた携帯の着信履歴は非通知で埋まっていた。



「うわ、怖」

「そして全て無言電話だった」



ご丁寧に全部出たの!?

だって30件くらい来てるよ?これ!



「そこで、だ…
非通知拒否に設定することにした」

「うん、正解だねそれ」



できれば2件目くらいからそうしとこうか、って感じですけどね。



「そしてさらにこれを見ろ!」



一琉は持っていた鞄から何かを取り出してそれを身につけた。



「サングラスと、マスクとニット帽だ!!」

「わぁー
イッチー怪しげでかっこいいよぅ」



自慢気にポーズをとる一琉を見て、キャッキャしながらクミタンが両手を叩く。

私のまわりだけ温度が低い気がするのは気のせいかな…?



「…………で?」



< 61 / 208 >

この作品をシェア

pagetop