スキ☆キス
「ってかクミタン、なんで私がボディーガードしてるの知って…」
「えー、だってぇイッチーのことは何でも知ってなきゃやだもんっ」
絶対、昨日も私たちの後つけてたな…
「昨日、お前が帰ってからずっと非通知から電話が来て…」
一琉が見せた携帯の着信履歴は非通知で埋まっていた。
「うわ、怖」
「そして全て無言電話だった」
ご丁寧に全部出たの!?
だって30件くらい来てるよ?これ!
「そこで、だ…
非通知拒否に設定することにした」
「うん、正解だねそれ」
できれば2件目くらいからそうしとこうか、って感じですけどね。
「そしてさらにこれを見ろ!」
一琉は持っていた鞄から何かを取り出してそれを身につけた。
「サングラスと、マスクとニット帽だ!!」
「わぁー
イッチー怪しげでかっこいいよぅ」
自慢気にポーズをとる一琉を見て、キャッキャしながらクミタンが両手を叩く。
私のまわりだけ温度が低い気がするのは気のせいかな…?
「…………で?」