スキ☆キス
《第3章》

ひとりだけ

 


「ほら言って!
"おはよう達海くん"」



朝、教室に入ると

達海が槌谷くんに迫っていた。



「言わねーし、気持ち悪い…」



けど槌谷くんはかなり引いていて、やっぱりどうやらまともなことじゃないらしい…



「1回で良いからーっ!」

「なにやってんの」



なんか朝っぱらから、変なとこを見てしまった気がする。



「あっ!エリー!!
ちょうどいーや、エリーも言ってよ
"おはよう達海くん"って、ハイ」



そう言って達海が私の口元に目覚まし時計らしきものを押しあてる。



「え、てかなにコレ」

「その人とエリリンの声を目覚まし時計に録音してぇ、これから毎朝目覚めるらしいよぅ」



鏡で自分の髪型をセットしながらクミタンが言う

その間も、達海の目は輝いていた。



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