スキ☆キス
「はい、じゃあ2人1組になってパス練習」
時は変わって、体育の授業中。
やばい、困った。
どうしよう…思えば私、まだ女の子の友達がいなかった…
クミタンは男の子だったし
ストーカーの女の子は友達って感じじゃないし
周りを見れば、もうみんな仲の良い子同士で組んでいて…
「…よろしく、壁」
私はパス練の相手に小さくあいさつをした。
「ねぇねぇ、うちらと3人で一緒に組もうよっ」
「壁とやっててもつまんないだろうし」
一人で壁と仲良くしていると、二人の優しそうな女の子が話しかけてきた。
「え、いいの…?」
「「うん!」」
あなたがたは女神ですか
それくらい、彼女たちの笑顔は輝いていて、あたたかかった。
「あっ…ありがとう!!」
私はできるだけ深く深く頭を下げた。