スキ☆キス
 


教室に戻ってからすぐに、質問を開始した。



「あのさあのさ、ツッチーの好きなタイプって何?」

「は?」



ツッチーの反応は、想像していた通りだった。

眉間にシワを寄せて顔をしかめている。



「それ聞いてどうすんだよ」

「え?えっと…某女子生徒に聞いてきてと頼まれまして…」



私がそう言うと、ツッチーはアゴに手をあてて何かを考え始めた。



「人は、どうしてそうも人のことを知りたがるのか、理解ができない。」



最近、"どうして"とか"なんで"とかいう言葉をツッチーの口から聞けるようになった。

うん、いい傾向だね!



「その人のことを知りたいからでしょ?」

「どうして知りたがるのかも理解できない」

「それは気になるからでしょ」

「どうして気になるのかも…」



こいつめんどくせっ!



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