スキ☆キス
「じゃあ逆に、ツッチーは自分のこと誰かに知ってもらいたいとかって思ったことないの?」
例えば、好きな人にとか…
まぁ、他人に興味を持たないツッチーには、好きな人とかいたことないだろうけど
「……ある」
「え、あんの!!?」
予想外すぎっ!!
「でもそんなの、一人だけがわかってればいい」
なんか、カッコイイこと言ってるけど
どうせまた、その一人は自分自身だとか言うんでしょ
「それって
好きな人とかー?」
まぁ答えはわかってるけど、聞いてみる。
私が聞くと、ツッチーは片手で頭を掻いて、それからボソッと小さな声で言った。
「………じゃねーの?」
またまた予想外なんですけどっ!!!
「へぇー、ツッチーにも好きな子とかいるんだぁ」
「知らねーよ」
いやいや、自分で言っておきながら知らないって何さ