スキ☆キス
場所は移動して、屋上
「お願いっ!!」
「えっ」
目の前には、顔の前で両手を合わせて頭を下げている達海。
「いや、急になに?てか顔あげてっ」
私が慌てて肩を叩くと、達海は顔を上げた。
「実はさぁ、今度母親の誕生日が近くて、エリーにプレゼント買いに行くの着いて来て欲しいんだっ」
なんだ、そんなこと?
「いいけど…
でも、それならクミタンと一緒に買いに行けばいいんじゃない?」
兄弟なんだし
お母さんの趣味とか知ってそう。
「でもほら、年とっててもやっぱかーちゃんも女だしさ、それなら女の子と一緒に選んだ物の方がいいかなって」
「まぁ、確かに…」
「それに俺、女の子の友達っつったらエリーくらいしか思いつかなくて…」
首の後ろを掻きながら、達海が言う。
まぁ、頼られて悪い気はしない…