スキ☆キス
「てめー聞いてんのかよっ!?」
喋るたびに唇が動く
口の端は下がっていて、怒っている状態。
上の方から睨みつけられている視線を感じるけど…
そんなのどうだっていい
欲しい…
どうしてここには、私好みの唇を持っている人がいっぱいいるの?
「んなっ!?」
ギュウッと首に両手をまわすと、男の人は変な声を出した。
「ねぇ……」
「なっ、なんだよ離せっ!!」
私は構わず顔を近づける
欲しい…
「キス、してもいい?」
私の口からは、無意識にそんな言葉が発せられていた。
終わった…私の高校生活。