スキ☆キス
仕方ない、力になってやるか
「うん、いーよっ」
「マジで!?ありがとーっ!!」
本当に嬉しそうに達海が笑うから、つられて私も笑った。
「じゃあ日曜日、10時に駅前集合!」
「はいはい」
そして、約束の日曜日
私が駅に着いてから少しして、達海がやって来た。
「ごめん、待った?」
「うん、でも5分くらい」
私がそう返すと、達海は不満そうにほっぺたを膨らませた。
「違うじゃん、ソコは『ううん、今来たとこ』っつって、ニコッて笑うんだよ!」
ちょっと、なにその要求
「だってそれじゃなんかデートみたいじゃん」
「デートだよ」
「へ?」
私が聞き返すと、達海は白い歯を見せてニコッと笑った。
「二人っきりで出かけるんだから、デートだよ」
そうか、今日は二人きり…
「っ…でも!デートじゃ「はいっ」
達海はニコニコと笑いながら自分の手を差し出した。