スキ☆キス
気づけば大きな観覧車の中
確かこの観覧車、カップルがよく乗るとかで有名なやつだ。
「高ぁーっ…」
どんどんと上昇していく観覧車
窓にべったりと張り付いて街を見下ろす。
遊園地の観覧車とは、全然違った景色と雰囲気。
「俺さぁ、これ1回乗って見たかったんだよねー!でも1人だと乗りにくいし、男同士ってゆーのもね」
「あぁ、わかるっ!暑苦しいもんねっ」
「うわぁ、ズバッと言うね」
でも、私も実は乗って見たかったんだよね、この観覧車
いつか…好きな人と、って…
「…エリー、ごめんね」
急に深刻そうな顔をして達海が下を向く。
「あー、今日連れ回したこと?
いいよ、私だってなんだかんだで結構楽しかったし」
「違うくて…その…
俺、嘘ついてたってゆーか…」
「嘘?」