ゆずの木
私たちは馬鹿だ。

私たちは無責任だ。

私は………。

後悔ばかりする。

後悔しても赤ちゃんが私のお腹にいる事実は変わらない。

赤ちゃんを守れるのは私だけ。
…でも、現実は厳しい。たかが16才の私が、ひとりで産んで育てるのは半端な覚悟でできるわけがない。それ相当の覚悟と勇気がなくちゃいけないんだ。
私にはまだ未来(サキ)があるし夢だってある。・・・「保育士」になりたい。
子どもが大好きで、小学生からの夢だった。
その夢を諦めたくない。でも…この子は…


私の中で葛藤が続いた。
自問自答を繰り返す。

どちらかを選ぶ。

私の夢か…

私の赤ちゃんか…
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