ゆずの木
ふたりの笑顔が今は辛い。

「【美月(ミヅキ)】どうした?カレー嫌?」

お母さんが、心配そうに顔をのぞき込む。

私は、思わず、「っ…ぶっ…。」と吹き出した。

高校生にもなってカレーが嫌で泣く子いると思う?お母さん?

心の中で突っ込む。

お母さんのおかげで、どうしても止まらなかった涙は簡単に止まってしまった。

落ち着いた私は、お母さんと由美に話し始める。
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