プリンセスゲーム

好奇心に満ちた目で見詰められ、背筋をぞわぞわとさせながら通路を辿るも誰も足を引っ掛けたりと行ったマネはしないのにはほっとした。
いや、単に相手にされてないだろうけど、少なくとも好奇心に見詰める目の中には悪意に満ちたものを感じる事が出来たから。
用意されていた教科書の詰まった鞄から黒板横に張り出された時間割表から教科書を取り出そうとすれば･･･

｢鹿野さん｣

何か思い出したかのように真鍋先生が私を呼ぶ。
何かと思えば

｢言い忘れてて申し訳ないのですが、うちでは今日からが学年末テストになります｣
｢ふえ?｣

随分間抜けな声で聞き返してしまった。