プリンセスゲーム
「昨日は留守にしてすまなかったな」

朝食が並ぶのを待ち、食事を始めながらの言葉に耳を傾ける。

「昨日、橘にダンスの相手を申し込まれただろ。
椛をエスコートする相手に挨拶に行っていた」

「エスコート…
飯田さんじゃダメですか?」

きょとんと小首傾げる姿に僭越ながらと断り

「執事はパーティー会場に入る事は許されません」

「え?
だって…」

「橘様はお嬢様をお誘いしただけで、わたくしは招待されてません」

よほどのショックなのか口を開けたまま固まってしまった。
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