プリンセスゲーム
「本来貴都様がこの鹿野家をお継ぎになる予定でしたが、今回の御不幸もございまし、鹿野家は第二子にあたる弟の昭人様が継がれました」

「弟!?お父さんに兄弟が居たの!?」

新たな事実に驚く私と、その事も知らなかったのかと言いたげな飯田さんの視線に思わず沈黙が降り注いだ。

「何でお祖父様の事と言い、こんな重要な事知らなかったんだろ…」

「きっと何か深い事情がございましたのでしょう」

昨日も聞いたような言葉だけど、何回考えても、単にいつか私に暴露して楽しもうと企んでいる両親の姿しか思いつかない。
< 53 / 130 >

この作品をシェア

pagetop