プリンセスゲーム
「もう来てたのか」
老いを感じる声は楽しそうに弾んでいた。
「はい。白の部屋って聞いてどんなのか気になって急いで来たんです」
あえて婚約者の事は言わない。
笑顔の祖父に笑顔で応え、テラスの方にむき直す。
やけに静かになった室内に飯田さんと九重さんがお茶の準備をする音がやけに響く。
カチャカチャと食器の重なる音を聞きながら待つこともなくもう一度ノックの音。
「上條様がお見えになりました」
メイドさんだろうか女の人の声と共にドアが開いた。
明るい茶色のスーツにシルバーのネクタイ。埃も付いてないスーツより濃いブラウンの靴。
少し地味かもしれない服の上に飾られた顔を見て息が止まる。
小さな頭に明るい茶髪にはゆるやかなウェーブがかかっていて、ちょっと長めなのが社会人ぽくない。
大学生なんだと年の離れた婚約者じゃなくて良かったと思う半面、ちょっとヤバいかも?なんて、ドキドキしていたりした。
老いを感じる声は楽しそうに弾んでいた。
「はい。白の部屋って聞いてどんなのか気になって急いで来たんです」
あえて婚約者の事は言わない。
笑顔の祖父に笑顔で応え、テラスの方にむき直す。
やけに静かになった室内に飯田さんと九重さんがお茶の準備をする音がやけに響く。
カチャカチャと食器の重なる音を聞きながら待つこともなくもう一度ノックの音。
「上條様がお見えになりました」
メイドさんだろうか女の人の声と共にドアが開いた。
明るい茶色のスーツにシルバーのネクタイ。埃も付いてないスーツより濃いブラウンの靴。
少し地味かもしれない服の上に飾られた顔を見て息が止まる。
小さな頭に明るい茶髪にはゆるやかなウェーブがかかっていて、ちょっと長めなのが社会人ぽくない。
大学生なんだと年の離れた婚約者じゃなくて良かったと思う半面、ちょっとヤバいかも?なんて、ドキドキしていたりした。