プリンセスゲーム
突如灯りがポツンと見えた。
木々の隙間に、遠くだけど、そこだけに灯りがあった。

近くの駅までの道を教えてもらおう。
あと、電車代も貸してもらおう。

突如道が切り開けたような錯覚に足が早くなり、くたくたになりながらももつれるように灯りへと向かう。

まるで灯りに群がる虫みたいと苦笑しつつ、急ぎ足で近づけば突如切り開けた森の中に、温室の付いた一風変わった家がたっていた。
ガラス張りの温室は緑にあふれ、中までは見えない。
だけど温かな室内がすごく暖かそうで、急いでドアを探しす。
ドアはすぐに見つけてチャイムもあった。
震える指先じゃ上手く押せなくって、握り拳を叩きつけるようにチャイムを押した。
< 75 / 130 >

この作品をシェア

pagetop