プリンセスゲーム
「翠翔から連絡貰ったがおまえあの上條昴の弟だろ?お前の兄貴には散々な目にあったんだ。
その血縁がこの土地に足を入れただけでもすごい譲歩だ。
これ以上の侵入は翠翔が許しても俺が許さん」

なんだろ、見た目アイドル顔なのにこの容赦ない上から目線と言うか攻撃的な口調は・・・
予想外なのかポカンと口を広げて成り行きを見ていた凪君に幸人さんと言う人は抱きつき

「凪を見るな。穢れる」

初対面の人に何故ここまで言われなくてはいけないのか、顔を真っ赤にして怒りを露にしている上條さんに

「恨むならお前のバカ兄貴を恨め」

飯田さんの腕を引っ張って、文字通り上條さんをドアの外に置いて締めてしまった。ご丁寧に鍵まで締めて・・・

「一体何が・・・」
「放せば高校時代まで話はさかのぼるし、話せば長いぞ」
「長いって・・・」
「一言で言えば翠翔に嫉妬して最低の限りを尽くした男を嫌いになる理由が他にあるか?その男の弟なら同罪だ!」
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