プリンセスゲーム
クローゼットとは名ばかりの衣装部屋の服は全て私の為に用意したものだから好きな服を着ていいと言うので遠慮なく着る事にした。
無地で生成の一番無難なニットのワンピースを。
そうすると学校指定のローファーは合わないから靴もついでに借りる事にした。

「飯田さん、本当に借りちゃったよ」

鏡でチェックしてもまあまあかなと自画自賛。

飯田さんのチェックもOKなのか、

「大変、よろしいと思います」

柔らかな笑顔で誉めてくれるのは嬉しい。
が…

「顔赤いよ。大丈夫？」

「お気遣いありがとうございます」

何故か顔を反らされてしまった。

「あー、暖房熱すぎた？
私は半袖でちょうど良いけど、飯田さんはスーツ着込んでるからね」

クローゼットからセットのボレロを重ねて、エアコンを下げてもらった。
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表紙・目次

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