彼女のなまえ。
『ちょっと待ってて!』
『あいよ♪』
運転席には
何回か会ったことある
ナツミちゃんの友達が
乗ってて会釈した。
後ろの席には
何個にもまとめた
荷物がギュウギュウに
つまってた。
『出て..いくん?』
『うん。...アキラさ!なんか好きな子できちゃったんやって!ハルくん知ってた?!』
『いや...知らんかった。』
『ほんまハルくんは優しいなあ!ハルくんと付き合ったらよかったわ!あはは!』
無理して明るく笑う
ナツミちゃん。
『んまっ!もぉ会うことないやろぉけど、元気でね!』
『ナツミちゃんもな!いろいろ楽しかったで!アキラなんかよりイイ男いっぱいおるしな!!!』
『おい!!!誰がアキラなんかや~!』
『アキラ...』
アキラは急いで
家から飛び出してきた
らしく息をきらしてた。
一息ついて小さい袋を
ナツミちゃんに渡した。
『これ...お前の誕生日用に買ってたやつ...やねんけど...いらんかったら捨てて。』
『...ありがと。』
袋を受け取ると
ナツミちゃんは
車に乗り込んだ。
『アキラ...ばいばい......。』