『liar』
三人で暮らす様になってから、幸子は小さな“小料理屋”を始めた。
幸子が夕方から仕事に出掛けてしまう為、ご飯を食べるのも、お風呂に入るのも、マキと二人きり。
眠る時は、マキが怖がらない様に、明かりをつけたまま、眠りにつくまで起きている。
寂しい夜が続いても、必ず幸子が帰って来てくれる。
ユキは頑張れた。
マキの面倒を見て、叱られない様にして居れば、決して裕福ではなかったけれど、ずっと三人で暮らしていけるから………