『liar』
ユキは、言うのを諦めた。
この数時間、久しぶりに家が楽しかった。
なのにそれは、あまりにも簡単に終わりを迎える。
「明日、自分で作るから………」
ユキは、それだけ言って部屋を出た。
ーーー朝ーーー
まだ暗いうちに、ユキは目を覚ました。
『自分で作る……』
作り方なんて知らなかったが、二人分のお弁当を別々に作るなんて、勉はしない。
だから、やるしかなかった。
出来上がった、サンドイッチ。
一生懸命考えて作ったのに、キレイには出来なかった。