『liar』

俊弥は、ユキをガラス細工の様に、扱った。

あくまでも、泣き叫んだりされるのは、嫌だったのだ。


初めて触れる男を、ずっと忘れない様に。

そっと、そっと………


まだ、大人にはなりきれてない、それでも全くの子供でもないユキの身体。


俊弥の目は、ユキの身体以外、何も写していない。


「キレイだ…。
もっと、見せて……」

もう、女だ。

俊弥の興奮は、とどまる所を知らず、ユキの身体の隅々までを見て触り、口付けをした。


他人に触れられる、初めての感覚。

優しい俊弥の指、唇。


「………んっ………」


ユキは、小さく声を出し、身も心をも、俊弥に任せていた………





< 45 / 103 >

この作品をシェア

pagetop