『liar』

最後に、まるでモノを投げる様に、ユキの頭を箪笥に向かって叩きつけた。


ユキの額から血が吹き出し、そのままユキは気を失った。





気が付くと、ユキは病院のベットの上。


「ごめんね……
ごめんね……ユキ………」


幸子がユキの手を握っていた。

そして、幸子に隠れる様にマキがベットを覗き込んでいる。


左目の上を切って、体中が痛い。


でもユキは、帰って来てくれた幸子が自分の手を握ってくれている。


それだけで、いつもより安心して眠る事が出来た………





< 56 / 103 >

この作品をシェア

pagetop