『liar』
最後に、まるでモノを投げる様に、ユキの頭を箪笥に向かって叩きつけた。
ユキの額から血が吹き出し、そのままユキは気を失った。
気が付くと、ユキは病院のベットの上。
「ごめんね……
ごめんね……ユキ………」
幸子がユキの手を握っていた。
そして、幸子に隠れる様にマキがベットを覗き込んでいる。
左目の上を切って、体中が痛い。
でもユキは、帰って来てくれた幸子が自分の手を握ってくれている。
それだけで、いつもより安心して眠る事が出来た………