『liar』
二日程の入院で、ユキは退院する事が出来た。


幸子とマキと三人で、あの家に帰る。

勉のいる家。


「ただいまーっ」

玄関先で躊躇するユキに対して、元気良く部屋へと入って行くマキ。


「ユキ、早くあがりなさい。
もう、お父さんは居ないから………」


ユキは、安心した。


そして、どうしてそうなったのかは解らないが、幸子がユキの為にそうしてくれたんだと思うだけで、体の痛みも忘れてしまうくらい。


久しぶりに、三人でご飯も食べた。


「マキ、学校でね……」

立ち上がって両手を動かし、おどけて見せるマキの話を聞きながら、みんなで笑った。


ユキも、心から………





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