『liar』
「マキちゃん……?」

ユキは、ハッとして俊弥の顔を見た。

そして、ユキの目から涙が零れる。


「どうしたの?
とにかく……入って」

半年ぶりに訪れた、俊弥の部屋は、何も変わっていない。


「もう、来ないと思ってたよ………。
そういえば、中学生になったんだね……」


涙を流し黙ったまま、ベットの端に座ってるユキに、俊弥がインスタントコーヒーを差し出す。


ユキは両手で受け取り、屈み込む様にして、ゆっくりとカップに口を付けた。



「………あったかい…」





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