『liar』
「きのーは、悪かったね。あたし達の事、言わなかったんだって?」

「あぁ……、はい……」


学校の中で“素行が悪い”とされている人達の中、仕切っている事は親しくない人がみても、すぐに分かる。

保恵は、そんな存在だった。


その保恵が、1年生の教室にやって来たのだから、クラス中に昨日の事件にユキが関係してる事を確信させた。


「今日、帰りに、ココにおいでョ。
きのーの友達と一緒に」


保恵はユキに“メモを渡し、そのまま行ってしまう。


書かれていたのは、ドコかのアパートらしい住所と、簡単な地図。

ユキは、スカートのポケットにそのメモをしまって、教室へと戻って行った。





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