『liar』
「今日から俺の部屋に、友達泊めるから」


スーパーの惣菜を並べて、ビールを飲みながらテレビを観てる父親に、眞司は背中から声をかけた。


「さっき来た子か?」

「あぁ」

「連れて来い。
メシ、まだだろ?」


いつもと同じ調子で振り返る事もなく、父親は言う。


会話こそ少ない親子ではあるが、眞司と父親は仲が悪い訳では無い。

連れて来た所を見られていた事には少し驚いたが、
「分かった」
そう言って、眞司はプレバブへと一旦戻る事にした。





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