また、君に恋をする
『今日、お兄ちゃんの口から「留学する」って初めて聞いた…

お兄ちゃんがいなくなっちゃう

イヤだ、絶対イヤ!

家を飛び出していっぱい泣いた

お兄ちゃんが私を見付けてくれた。

気持ちを口にした…

お兄ちゃんに抱きしめられて、もう死んでもいいって思った。

お兄ちゃんは私に何度もキスをくれた。

甘くて溶けそうなキス

でも誰にも知られちゃいけないキス

あー、世界中のみんなに「お兄ちゃんは私のものだよ」って言いたいよー』


「両思いになったんだ…」


由紀は物語を読んでいるような気分になっていた。

日記の中の出来事にどうしても自分を当て嵌められない。

絵空事の様な話…

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